食い尽くし系は病気?あてはまりそうだと思われる発達障害3タイプ

最近ネット上で噂の「食い尽くし系」。

この言葉、インターネットや口コミで広まりつつあり、実際にそのような行動に心当たりがある方も少なくないと思います。


「食い尽くし系」とは、文字通り自分の食べ物だけでなく、周囲の人の分まで平然と食べてしまう、食の独占行為を指します。

この問題行動、実は家庭や会食の場など、あらゆるシーンで見られるんです。


目次

食い尽くし系とは

まずは基本的なお話から。

「食い尽くし系」という言葉が示すのは、「他人の分の食事を意識せずに平然と食べ尽くしてしまう人々」を指します。

これ、常識人から見たら普通じゃないのは共通認識ですよね。


食い尽くし系は異常なほど食に執着する

たとえば食卓で、自分の取り分を食べ終えた後、追加で他人の皿にも手を伸ばしてしまう…そんな行動をする人たちのことです。

「ちょっとおかしい人」なんて軽く見逃されがちですが、実際にはそこに何らかの心理的、社会的、さらには精神的な背景があることが多いんです。

「彼ら」は、お腹がいっぱいにもかかわらず、「自分の目の前の食べ物を他人に渡さない!」という執念にも似た衝動に駆られてしまうことが多いです。

この行動、ただ単に食欲が旺盛なだけではありません。

他人を尊重する気持ちが希薄であったり、自分中心の思考に囚われる性質が関係している場合もあるんですよ。


食い尽くし系はなぜ食い尽くす?

驚くことに、この食い尽くし系、目を向けてみると意外にも多く存在しています。

たとえば、4人でピザを分ける場面を想像してください。普通なら1人2切れずつ分けますよね?

でも食い尽くし系の人の場合、まず最初に2切れ食べ、そのあとも周りが手をつける前にもう1切れ、2切れ…と次々に食べてしまうんです。

「おいおい、それみんなで分けるやつじゃないの!?」と驚かずにいられません。


さらに興味深いのが、これらの行動が本人の空腹や満足感とは無関係に起きることが多いことです。

「お腹いっぱいでしょ?」と思っても、他の人が取る前に「自分が食べなきゃ!」という心理に突き動かされているような雰囲気。

冷静に考えれば、少し奇妙ですよね。

この衝動は、何かを手放すことへの不安感や、自分を優先しなければ気が済まないという感覚から来ていることが考えられます。


食い尽くし系が引き起こすトラブルは多々

さて、この行動が周囲に及ぼす影響を考えると、ネガティブな面が浮かび上がります。

「またやられた!」と不愉快な思いをするのは、やはり一緒に食事をしている人たちです。

とある家庭では、夫が毎晩家族の食卓に並ぶ料理を片っ端から平らげてしまうそうで、妻と子どもたちは満足に食べられたことがないそうです。なんて理不尽でしょう・・・成長期の子どもまで被害者だなんて許せません。本当にありえない。

「家族なんだから共有していいじゃない!」と言い訳をするかもしれませんが、実際にこれが積み重なると深刻な問題に繋がります。

妻や子どもが「食事を楽しめない」と不満を持ち、やがて不和が家庭に広がっていく。

これ、ただの食べ過ぎの問題ではなく、人間関係そのものにひびを入れる大きな要因になってしまうんです。


もしかして病気?食い尽くし行動の背後にありそうな特性

ここまで聞いて、あなたは「食い尽くし系ってただのマナー違反でしょ?」と考えていませんか?

実はそれだけでは片付けられない可能性があります。

近年、精神医学や発達心理学の分野でも注目されており、問題行動の背景に特定の障害が隠れているケースもあるのです。

ASD(自閉症スペクトラム障害)とのつながり

ASDの特徴は、コミュニケーションスキルや社会的な理解の難しさです。

食事の場面では、割り当てや他人の分を意識することが苦手なため、結果として「食い尽くし」と見なされる行動を取ることがあると言われます。

また、食べ物そのものに異常なこだわりを持つことも少なくありません。

この場合、単なる意地悪ではなく「そうせざるを得ない」という内面的な要因が影響しているのです。

ADHD(注意欠如・多動性障害)ならではの衝動

一方、ADHDを持つ人々の場合、衝動的な行動が問題を引き起こします。

「好きなものが目の前にあれば考えずに手を伸ばしてしまう」という傾向があり、食卓ではこれが現れやすいのです。

「あとで困る」とわかっていても止められない。この衝動的な性質が、無意識に他人の食べ物を奪ってしまう行動へと繋がります。

NPD(自己愛性パーソナリティ障害)と共感力の欠如

さらに、自己愛性パーソナリティ障害(NPD)の場合。

他人の気持ちや権利を考えるのが苦手で、自分の欲求を優先する傾向があります。

「これは自分が食べても構わない」と思い込んでしまい、それが家庭内であろうと社交の場であろうと問題行動となる場合があります。

同時に、ミスを指摘されると自分のプライドを守るために猛反発。

これでは解決の糸口を見つけるのも困難です。


食い尽くし系をたくさん研究している私は、程度の差はあれど食い尽くし系の人たちには自己愛の強さが共通しています。

食い尽くし系の全員が必ずしも自己愛性パーソナリティ障害に合致するとは言えませんが、ちょっとその気配がありそうな自己愛強めの方は多いですね。


食い尽くし系との共存、どうすればいいの?

「実は身近に食い尽くし系っぽい人がいる…」なんて方もいるかもしれません。

まず心に留めておきたいのは、「これは単なるわがままやマナー違反だけでなく、何か深い原因が隠れている可能性もある」ということです。

発達障害や精神的な特徴を持つ場合、一方的に責めるのではなく、専門家への相談や適切なアプローチが必要です。

とはいえ、家や職場で迷惑をかけ続けるのをそのまま放置するのは難しいですよね。

お互いの距離感やルールを見直し、どうすれば解決の糸口が見つかるか話し合うのが重要です。

手に余る場合はカウンセリングやアドバイザーに相談するのが良いでしょう。


食事はみんなで楽しむもの。しかしその中で自分本位な行動が続くと、楽しさはどこかへ消えてしまいます。

食い尽くし系の行動は、ときに周囲の驚きと困惑を引き起こしますが、その背景に思いを巡らせることで、新たな視点を持つことができるかもしれません。

食卓に笑顔を取り戻せるよう、応援しています。


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