「食い尽くし系」という人物はどの時代もあらゆるところに存在します。
漫画やアニメの中でも描かれているのです。
本記事では漫画『ダンジョン飯』に登場するライオスが食い尽くし系であるかどうかについて、実際のエピソードを基に考察していきます。
ライオスのプロフィール
ライオスはダンジョン飯の主人公キャラクターです。
- 氏名 ライオス・トーデン
- 職業 剣士・パーティーリーダー
- 年齢 26歳
- 身長 185cm前後
- 体重推定 89kg前後
- BMI 26
ライオスの体重は身長とBMIから逆算して89kg程度と推定しました。
BMI26については、軽度の肥満という分類になります。
体型を見ると肥満というほどでもなく、身長もある程度あるのでがっしり体型といって差し支えないぐらいだと考えられます。
ライオスの食にまつわるエピソード
ではアニメのダンジョン飯に登場するライオスが食い尽くし系かどうかを、エピソードを通して判断していきましょう。
第2巻第11話「宮廷料理」
魔物が少ない階層で食料が少なくなり、お腹を空かせるライオス一行。
ライオスは「生ける絵画」での食料調達を提案した。
マルシル達は呆れながらも縄を括りつけて絵に送り込む。
まず入った絵では王宮で忙しくしてる女官らしき人に食料を押し付けられて運ぶことになるが、王子の生誕を祝う雰囲気に気後れして食べるのをためらう。
引き返して次は無礼講そうな絵に入るが、急なトラブルが起き、面倒に巻き込まれる前にと絵の中の食材を持ち帰る。
しかし食材は絵の外では消えてしまった。
こうなったら何としてでも味を知りたい、と入った絵では首尾よくありつけたが、曲者扱いされて絵を出たら空腹感はそのままだった。
空気を読めぬことも多いライオスですが、今回は空腹の中でも食べるのをこらえたので、根っからの食い意地っ張りとは限らないようです。
それよりも、絵の中の餅を食らうような突拍子もなさを一応試してみるのは味が気になるから、ということで相当の好奇心を伺わせます。
このストーリーを含めてライオス一行は想像もつかないような魔物を食べていますが、それはファリンを救うためという目的に沿ったものです。次はそれに基づいたストーリーを紹介します。
第6巻第38話「キメラ」
キメラになってしまったファリンとの戦闘後、かつての仲間シュロ―は、ファリンを救う方法でライオスと言い合いになる。
「少しは本気で物事を考えたらどうだ」と言ったシュロ―の顔をライオスは思わずぶつ。
殴り合いになる中、ライオスは「きちんと3食食べて睡眠取ってる俺たちの方が本気だ!」と言い放つ。
シュロ―はファリンをほぼ飲まず食わずの状態で追い続けていたためふらついていた。
パーティーにいた頃のライオスの無神経さを罵倒しながら喧嘩を続けるも、シュロ―はすぐ負けて地上に戻ることをメンバーに伝える。
その後ライオスは、たまたま出くわしたパーティーリーダーのカブルーにハーピーの玉子焼きを振舞う。
ライオスとしては魔物食への興味を持ってくれたと思って振舞っていたのだが、カブル―は話を合わせていただけで、本当は魔物が大嫌いであった。
殺意を必死に抑えてハーピーの玉子焼きを食べるカブル―に気付かず、「いい人だ」とライオスは感心した。
ライオスの発言から、魔物食はただ単に食欲を満たすためではなく、万全の態勢でファリン救出に挑むために摂っていることがわかります。
また、食材を出し惜しみせずに他のパーティーメンバーにも振舞うということは、気前の良さと共に、純粋に魔物食を愛していることが伺えます。
一方で、シュロ―の罵倒やカブル―の態度に気付かぬ点からは、人の機微に疎いことが読み取れます。
作中で幾度か幾度か出てくる、よだれを垂らしながら「魔物おいしい(食べたい)」と言うライオスは、こうした誤解の受けやすさからくるものだと考えられます。
ライオスはファリン救出のために、ついにこの世とは違う法則で生きる悪魔をもダンジョンの弱肉強食に組み入れてしまいます。それがこちらのストーリーになります。
第13巻第91話「翼獅子-6-」
ライオスは翼獅子(悪魔)の誘惑に負けて、最強の魔物になることを引き換えに自らの肉体を引き渡してしまった。
迷宮を突き破って全ての人類を食らい尽くす(自分の元いた世界に誘い込んで欲を食らい尽くす)翼獅子だが、魔物になったライオスに食われる。
しかし翼獅子は食われた口からライオスの肉体を幾人にも増やす形で再生される。
翼獅子は増殖させたライオスの肉体で魔物ライオスを倒そうとするが、魔物ライオスが翼獅子の食料である「欲」を食らっていることに気付く。
激昂して本体でライオスと対峙する翼獅子に、「この世界にきた以上はこの世界の規律に従ってもらう。
すなわち、食うか食われるか!」などと叫び、翼獅子の欲を食い尽くす。
翼獅子は欲を食べることを生きる原動力としていたので、存在意義を失い、「お前たちは飢えるために生きているのだな」という捨て台詞と共に消えていく。
魔物になったから理性を失っているのかもしれませんが、元の自分の身体だとか悪魔の食べる「欲」まで食い尽くそうとしているのはバケモノ級です。
その根っこにあるのがまた、「味を知りたいと思った」という好奇心なのですが。
また、ライオスの発言からして魔物食は「食わなきゃ食われる」という瀬戸際にあるものなのでしょう。
ダンジョンの中での生存競争に打ち勝つ中でも、略奪行為などに走らずパーティーメンバー全員の腹を満たすことを両立させたものと言えます。
ライオスは食い尽くし系なのか
以上のエピソードからライオスが食い尽くし系かどうかを判定します。
ライオスは食い尽くし系ではない
ライオスからは魔物食への強い情熱が感じられますが、それは何でもかんでも食べたいという類の食い意地というより、魔物への興味やファリンの救出といったモチベーションに突き動かされているようです。
常軌を逸した発想や人間関係において鈍感な面があるため、ライオスは魔物を食べることばかり考えているようにも見えますが、その実ライオスなりに食の大切さやダンジョンの中での生態系へのリスペクトがあります。
何といっても魔物食をしながらのダンジョン探索は、パーティーメンバーの理解と協力によって成り立っています。ですから手にした獲物を独り占め、なんてことはしないでしょう。
まとめ:ライオスは食い尽くし系ではない
ライオスは魔物への好奇心の塊で、ついには悪魔の食する「欲」をも奪って食い尽くしてしまいました。
これだけ書くと「食い尽くし系じゃん!」と思うかもしれませんが、実際のところダンジョンという場での生存競争に基づいた行動です。
なので正当な理由があり、食い尽くし系とは言えませんね。
生存競争に打ち勝ったライオスと、そこまでついてこられたパーティーメンバー達に「あっぱれ!」を贈りたいですね。
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